第17回フェスティバル名曲コンサート2001年5月20日(日)
指揮)トーマス・ザンデルリンク
ピアノ)佐々由佳里 パッヘルベル カノン
モーツァルト ピアノ協奏曲第27番
ベートーヴェン 交響曲第7番
1曲目はパッヘルベルのカノンであった。バックミュージックとしては、よく耳にするものの、演奏会で、このように集中して聴いたのは、私は初めてである。指揮者やチェリスト達のメトロノーム的感覚に対して、あっぱれと思う一方で、せっかく舞台と観客席という、緊張を伴う空間の中で演奏しているのだから、もう少し凛とした演奏を聴きたかったのが残念であった。特に、‘ここぞ’という部分で、メロディー部分のヴィヴラートをもっときかせて歌って欲しかったように思われる。フェスティバル名曲コンサートの趣旨から考えると、特に今日のプログラムは少し玄人好みだっただけに、このような身近な曲をプログラムの中に入れたことに対して、評価したい。
2曲目はモーツァルトの27番のピアノコンツェルトであった。この曲になった途端、うって変わって、曲が立体的になった感じをうけた。ピアノの細かい音符が続く箇所でのオーケストラとの不一致、出だしのピアノの左右の音量のバランスが気になったが、曲が進むにつれてそれらの問題は解決し、ピアニストの佐々さんの丁寧に解釈された、一つ一つのフレーズの終結の違いを、興味深く聴けた。また、第2楽章の、ピアノに続くオーケストラの出だしでは、ソリストとは一味違った繊細なフレーズを楽しませてもらった。佐々さんの演奏としては、個人的には、去年秋に同じフェステバル名曲コンサートで聴いたモーツァルトのコンツェルトの23番の方が、曲に対する愛情が1音1音に込められていて、好きであったが、これだけ繊細に弾ける彼女のコンツェルトを、モーツァルト以外でも聴いてみたいと思う。
3曲目はベートーヴェンの7番の交響曲であった。全体的には、弦楽器の安定した深みのある音を中心に、好演であったと思う。特に、第2楽章では「批評を書かなければ」という、私の頭にのっかかった漬物石の存在を、忘れさせてくれるほど、魅了される部分があった。木管やティンパニも、熱演だったと思うのだが、ただ残念なのが、この曲は金管が難しいのであろうか。せっかくの見せ場で、金管のアンバランスな響きで、全体のまとまりを崩し、どこかユーモラスな感じさえうけたのは、私だけであろうか。
いずれにしても、私が初めて大阪シンフォニカーの演奏を聴いた13年前と今の大阪シンフォニカー交響楽団の演奏は全然違うということを付け加えておきたい。久しく大阪シンフォニカーの演奏を聴いていないという方は、是非一度その違いを、聴き比べて頂けたらと思う。
                               森野熊太郎

この日の夜の部を聴きましたが、マエストロはお疲れだったんでしょうか?終始散漫な印象を拭えないまま終わってしまい、かなりがっかりしました。
始めのカノンからして、肩の力が抜けすぎていて、音楽というよりただ音が鳴っては散っていたという感じ。もう少し音を凝縮してほしかったし、典雅さを漂わせてほしかったです。
次のコンチェルトも、やはりマエストロの方に、モーツァルトらしい遊びが少なく、音のキレも鋭すぎた気がしました。一方佐々さんのピアノはとても愛らしく良かったです。常に楽譜に忠実でツボを得た表情付け!ただカデンツァの中などの速いパッセージは、あの広いホールの音の飛び方をもう少し考慮に入れ、音の粒立ちをはっきりさせた方がいいでしょう。(もっともあのホールでピアノ1台鳴らし切るのは酷な話ですよね)
モ−ツァルトはやはり難しい!!弾こうと思えば子供でも弾けるけれど、あの天衣無縫で完全なる理想のモーツァルトにはなかなかお目に(お耳に)かかりません。
次のベート−ヴェンも全体にサッパリ系。私は先日の定期も行ってましたが、はっきり言ってベートーヴェンもシューマンも同じアプローチのような気がします。シューマンでも多少感じていた音楽の抑制が、更にベートーヴェンで感じられ・・・もっとオーケストラを解放してあげてほしかったです。ここでももっと音への執着を深め、弦をうならせてくれれば感銘深いものになったのに。実際見ていても、皆さんつまらなさそうに味気なく弾いていましたが・・・!?(エキストラが多かったんでしょうか?)
4楽章はテンポ設定に無理があったのでは?コーダ部に緊迫感を持たせたいマエストロのお気持ちは分かるのですが、オーケストラが追いまくられて、不完全燃焼のまま終わってしまいました。
今度聴かせて頂く時は、是非とも、緻密で余裕のある演奏を熱望しております・・・
                               それいゆ

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