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指揮:曽我大介(音楽監督・常任指揮者)
曲目: 城之内ミサ :委嘱作品: 空華2〜クハプシュパ 中国琵琶 :邵容(シャオ・ロン) 二胡 :劉鋒(リュウ・フォン) リヒャルト・シュトラウス :「ドン・ファン」 サン・サーンス :交響曲第3番 オルガン :鈴木隆太 |
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曽我大介
(音楽監督・常任指揮者) |
城之内ミサ
(作曲家) |
中国琵琶:邵容
(シャオ・ロン) |
二胡:劉鋒
(リュウ・フォン) |
鈴木隆太
(オルガン) |
公演批評
すばるホール以来3ヶ月ぶりの「熱い音」を楽しみに勇んでプレコンサートトークからのトリフォニーでした。マエストロ曽我と城之内ミサ氏のトークはさりげない中にも真摯さと洒落た感覚が伝わってくる感じで、素晴らしい今日の演奏を暗示させる暖かいものでした。また今日のコンサートは3月3日桃の節句にちなんだのか「3」のオンパレード。トークでは曽我氏が「ミサの日」などといって一部受けていましたが、サンサーンスの3番もちろん三時開演、《空華〜クハプシュパ》では美女3人がというように…。 その城之内ミサ(笑顔が素敵なスラリとしてモデルか女優という感じで実に美人ですよね)の《空華〜クハプシュパ》は、癒しヒーリング的、大自然の映画音楽的、奈良や飛鳥時代を思いうかべ的、西安や北京の裏路地の雰囲気というか大雁塔から望むはるかなシルクロードを思う的、などの羅列が浮かんできますが、作者の言うとおり魂のさすらい、魂と天との対話、自問自答する魂…。そんなストーリー性を感じたものでした。だから、「ああ、終わったのかな? 」でよいのだと思いました。もちろん、マエストロ曽我が楽曲の魂に息吹を吹き込んだからこその好印象・感動があったのでしょう。拍手で上がった城之内ミサ氏が涙ぐんでいたのが印象的でした。
交響詩「ドン・ファン」は熱いエネルギッシュなはじける音楽でシンフォニカーらしさがよく出ていたと思います。ホルンがちょっとふやけたのが気になったくらいで、若い楽団でしかも女性が多いシンフォニカーゆえに、永遠の女を追い求め、結局求められない色男の挫折の物語まではかもし出すのが無理なのは承知のうえなので、20代の血気盛んな、はたから見ると滑稽な「ドン・ファン」をイメージしたものでした。
メインのサン=サーンス交響曲第3番「オルガン付き」は初めて聞く曲でした。今日のために聞いておこうかと思いましたが、あえてまっさらな耳でマエストロと対峙しようと思ったので初めから終わりまで未知との遭遇でした。オルガニスト鈴木氏はどのように指揮者を見ているのかが素朴な疑問です。前にモニターがあるのでしょうか? オルガンが入る時にマエストロが合図をしていましたが、鈴木氏はもちろんオルガンに向かっていました。さて曲ですがマエストロの渾身の指揮振りに必死で食らい着いて熱い音を出しているオケが小気味よく、第1楽章第1部で「これはいいな」と感じました。曲の雰囲気が季節の春に合っているとも思いました。その第2部の途中ですがアダージョの頃、静かになると咳払いする人がでてきていつも不快に思うのですが、今日も例外ではなかったのです。おやと見ると、オーボエの新本さんがハンドタオルで口元をおさえて必死で咳をこらえているではありませんか。オーボエファンの小生としては、ハラハラしていました。そのうちこらえきれず小さく咳き込んだときには、もうかわいそうでドキドキです。なかなか改善しないようで、そのうちに佐古さんが心配してなにやら問うたり、そうして後ろのふーじー氏がと…、そこでマックシェイク的ストローつき飲料が登場してやや持ち直してパートを無事こなしたように拝見しました。小生は2階の中央前方のやや右だったのでオーボエの正面にいたものです。もちろん美女2人を正面にしてありがたかったのですが(単なるオヤジ)。さぞかしご本人は辛かったろうと思います。なんとかこの楽章をこなしてくれ、と小生は心から念じておりました。 第2楽章はシンフォニカーの心意気を十二分に表出した快演奏でした。若さと華麗で正直な新世代の熱い音はこのことだ! という感じの怒涛の音楽でした。少しばかりの管のアンサンブルの乱れは、どこかに吹っ飛ばされた感じでした。素晴らしいオルガンが壮大に奏で、または暖かく全体を包み込みというように盛り上がっていき感動の華々しいクライマックスを迎えました。その時には無性に全身が感動して温かい幸福感の涙が込み上げてきた私でありました。拍手、拍手、拍手。ステージには、ほっと安堵の表情で言葉を交わすオーボエの美女2人が、これまた好印象ではありました。ほんとうにお疲れ様でした。
平成14年3月5日記 池崎文也さん(別名トムイヌクン)