2009年11月25日(水)第140回定期演奏会
■シェフからのメッセージ

秋山 和慶


昨シーズンの、私にとって初めての大阪シンフォニカー定期公演では、ラフマニノフ・プログラムを演奏させていただきましたが、オーケストラの皆さんのご協力で大変満足のいくコンサートになりました事をとても嬉しく思って居ります。
さて、今回は「晩秋の巴里」というタイトルでフランスの作品-ルーセル、サン=サーンス、オネゲルによる3曲を取り上げてみました。
サン=サーンスのピアノ協奏曲第5番は、彼の作品の中では「交響曲第3番(オルガン交響曲)」と並んで、どなたにもお馴染みの曲ではありますが、他のルーセルとオネゲルは、日本のオーケストラで演奏される機会は非常に稀ではないかと思っています。特にオネゲルの交響曲第3番は「礼拝交響曲」又は「典礼風」の表題をもち、カトリックのミサの中から3つの題材を基に3楽章の交響曲に仕立てたもので、カトリックの深い信仰をもったオネゲルが、先の大戦の間を通じてドイツ軍の軍靴に踏み荒らされたフランスを離れず、身をもって戦争の苦悩を味わったことから、人間のこの果てしない殺戮の世界からの声を、神に向かっての訴えとして音楽を通じて発信したのではないかと思われます。
今尚、世界の各地で争いの火種の絶えない現状を憂う時、私はこの曲のもつ意味をもう一度思い起こしてみたいと考えて居ります。
マロニエの枯葉が寥しく舞う晩秋のパリに思いを馳せながら、秋の夜長を音楽に浸っていただけたら幸いです。

秋山 和慶

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