2008年3月31日

 大阪シンフォニカー交響楽団の『オーケストラの日』コンサートにようこそ!

 3月31日はオーケストラの日です。なぜかというと「ミミにイチバン」の日だからです。ちょっと苦しいゴロ合わせのようですが、実は、けっこう当たってるかもしれません。

 今日の舞台上には、いろいろな楽器が並んでいますが、ピアニカやリコーダーは見つかりません、でも、みなさんご存知のクラリネットやトランペットはあります。では、いったいだれが、どのようにこの楽器を選んだのでしょうか。それが、先ほどの「ミミにイチバン」なのです。つまり、はるか昔、最初の人間が生まれてから、今までずっと、「ミミにイチバン」いい音がする楽器を、選んで、選んで、選んで・・・そして選ばれたのが、今日の舞台上の楽器なのです。でも安心してください。ここにない楽器だって、みなさんが選べば、それこそ携帯の着メロだって、そのうちオーケストラに入っているかも知れません。ちょっと大人の表現ですが、オーケストラはすべての人類が、その歴史の中で作り上げた『生きた世界遺産』ともいえます。

 さて今日のプログラムは、まず、モーツァルトの歌劇『フィガロの結婚』序曲をお聞きください。モーツァルトは天才でした。そして純粋で、いたずらっ子でした。でもとても孤独でした。そうです、音楽の天才というところ以外は、ふつうの、どこにでもいる人間です。モーツァルトの音楽は、私たちの心に、す〜と入って来て、その音楽を聞いた後、なにかすがすがしく、時にはモーツァルトに励まされたような気持ちになります。

 小鳥はきれいにさえずり、求愛します。人間だって、美しいメロディーを聞くと、それも「君のために!」とか言われた日には、あっと言う間に恋に落ちます。エルガーの『愛の挨拶』は、そういう曲です。

 ジャジャジャ・ジャ〜ン!といえば『運命』です。『運命』といえばベートーヴェン。でもベートーヴェンが作曲したのは、ジャジャジャ・ジャ〜ン!であって、『運命』じゃないんです。では、なぜ『運命』かというと、ジャジャジャ・ジャ〜ン!を聞くと、その人の『運命』が大きく変わるから、みんなが『運命』と呼ぶようになったのです。みなさんだって、ジャジャジャ・ジャ〜ン!を聞くと、きっとオーケストラが大好きになってくれると思います。

 私もオーケストラに入りたい!みなさんは、今日、そう思ってくださるに違いありません。でも、でもですよ、そう思った人が、すべてプロのオーケストラのメンバーになれる訳ではありません。野球少年が、すべてプロ野球の選手になれないことと似ています。グリンカの歌劇『ルスランとリュドミラ』序曲は、大阪シンフォニカー交響楽団のメンバーが、みなさんにプロのテクニックをお見せします。

 オーケストラには、さまざまな魅力と魔力があります。トリノオリンピックで金メダルを取った、荒川静香さんの演技のバックでは、オーケストラが『トゥーランドット』を魅力的に演奏していました。ドヴォルザークの交響曲第8番は、ドヴォルザークの故郷チェコのメロディーがたくさん入った曲です。この曲を聞いたチェコの人々は、おらが国の音楽、そしておらが国を誇りに思い、チェコ独立への原動力となりました。音楽の魔力を示した、ひとつのエピソードです。

大阪シンフォニカー交響楽団ITプランナー 佐々木 修