■大阪シンフォニカー交響楽団-楽曲解説DB
バーンスタイン:「ウェスト・サイド・ストーリー」から“シンフォニック・ダンス”
Leonard Bernstein: somewhere from West side story
West side story:Symphonic dance
演奏時間(シンフォニック・ダンス):22'
楽器編成:3Fl(Pic),2Ob,EH,2Cl,ES-Cl,Bass-Cl,asx,2Fg,K-Fg,4Hr,3Tp,3Tb,Tub,Tim,5 perc(Vib,Timbales,Congas,BD,TomTom,Set,Cym,Tambn,WoodBlock,Trgl,TT,Xyl,Glock,Chimes,TD,4 pitched Dr,2SD,Finger Cym,2pr Marac,3Cowbells,Poilice Whistle,3Bongos,2 sus Cym,Guiro),Hp,Cel,Pf,Str
作曲家バーンスタインの作風は大きく2つに別れる。一方はミュージカルなどジャズやポップスを巧みに取り入れた分野であり、他方はユダヤ教に根差した難解で宗教的な作品である。けれども代表作をひとつと言えば、この「ウェスト・サイド・ストーリー」であることに異論はないだろう。
 演出・振付のジェローム・ロビンズが原案を、アーサー・ロレンツが脚本を担った。歌詞はスティーヴン・ソンドハイムで、1957年ワシントンで初演。このミュージカルは、シェイクスピアの「ロメオとジュリエット」から着想された悲恋物語であり、当時のニューヨークに渦巻く人種差別などの社会問題を背景に、イタリア系白人の「ジェット団」とプエルトリコ移民の「シャーク団」という2つの非行グループの抗争に翻弄される若者たちの恋愛や心の葛藤を見事なまでに描いている。1961年には映画化され、アカデミー賞を作品賞、監督賞など10部門で受賞した。
 それと前後してバーンスタインは、1960年ミュージカル中の主要な曲を抜き出して編曲、オーケストラのための演奏会用組曲「《ウェスト・サイド物語》よりシンフォニック・ダンス」にまとめた。全曲は切れ目なく演奏される。
1.プロローグ(アレグロ・モデラート) / 2.サムホエア(アダージョ) / 3.スケルツォ(ヴィヴァーチェ・レッジエーロ) / 4.マンボ(プレスト) / 5.チャ−チャ(アンダンティーノ・コン・グラッツィア) / 6.出会いの場面(メノ・モッソ) / 7.クール〜フーガ(アレグレット)8.ランブル(モルト・アレグロ) / 9.フィナーレ(アダージョ)
(C)真嶋 雄大 (音楽評論家)(無断転載を禁ずる)
バーンスタイン(1918〜1990)の「ウェスト・サイド・ストーリー」は、改めて述べるまでもなく、空前の大ヒットとなったミュージカルである。1957年に作曲されたこのミュージカルは、同年秋に初演されて以来、絶大な人気を博し、1961年には映画化されて、その人気に拍車をかけた。大都会ニューヨークの貧民街ウェスト・サイドにたむろする2組の不良少年団の対立を、「ロメオとジュリエット」における2派閥の敵対関係に擬して描いたこのミュージカルは、バーンスタインのすばらしい音楽やジェローム・ロビンズの名振付けなどによって大いに楽しめるものとなっており、その魅力は今なお衰えていないと言える。
  今回、まず演奏されるのは“サムウェア”だが、これはステージではトニーとマリアの夢の中を描いたシーンに登場する曲で、《少女》と称される一人の歌い手が、ジェット団とシャーク団の和睦、つまりはトニーとマリアの愛の成就を願うものとして歌われる。ちなみに映画ではトニーとマリアの二重唱で歌われている。
  もう1曲の“シンフォニック・ダンス”は、本来は視覚を伴うミュージカルながら、その音楽が聴くだけでも十分に魅力的であることから、「ウェスト・サイド・ストーリー」の中の音楽に基づいて、視覚を前提としない、つまりシンフォニックなオーケストラのための作品として編曲されたもの。編曲は、作曲者であるバーンスタインの監修のもと、ステージでのミュージカルにおいてオーケストレーションを担当したシド・ラミンとアーウィン・コスタルによって行なわれ、ミュージカルの名旋律を交響的な接続曲風にまとめたものとなっている。曲はまず、ミュージカル冒頭でジェット団とシャーク団との確執の様子が描かれる場面での音楽「プロローグ」で始まり、続いて「恋は永遠に」「体育館のダンス(スケルツォ、マンボ、チャチャ)」「マリア」「クール」「ランブル」「私は愛している」そして再び「恋は永遠に」に基づく「フィナーレ」が切れ目なく演奏される。
(無断転載を禁ずる)(C)福本 健

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