■大阪シンフォニカー交響楽団-楽曲解説DB
アイヴズ:交響曲第3番「キャンプの集い」
Charles Edward Ives: Symphony No.3 "The camp meething"
作曲年代:1901年-1904年
初演:1946年
演奏時間:7',8',4',(19')
楽器編成:1Fl,1Ob,1Cl,1Fg,2Hr,1Tb,(opt- distant Bells),Str
アイヴズ(1874〜1954)はコネティカット州ダンバリー生まれの、この時代のアメリカの作曲家としては異色の存在と言える。バンド・マスターの子供だった彼は、エール大学では文学を専攻しながら、その間に作曲やオルガンの勉強も続け、大学卒業後の1906年にはアイヴズ保険会社を設立してそれを本業としながら、仕事の合間つまり昼食時や夜間に作曲を行なった。そうした創作状況が異色なだけでなく、彼はストラヴィンスキー以前にポリ・リズムを使い、シェーンベルク以前に無調で作曲し、ミヨー以前に多調を用い、カウエル以前にトーン・クラスターを開発し、そしてブーレーズ以前にチャンス・オペレーションを導入した作曲家としても注目に値し、第2次大戦後にとりわけ広く認められると同時に、あとに続くアメリカの実験的な作曲家たちに影響を与えた。
彼の交響曲第3番は1904年に作曲された、アイヴズの交響曲中で最も規模の小さい作品である。彼は1901年に作曲した3曲のオルガン曲(「前奏曲」「後奏曲」「聖体拝領唱」で、いずれも消失)をもとにこの交響曲を作っており、アイヴズの特徴のひとつである賛美歌からの旋律引用がここでも行われている。曲はタイトルが示すように、ダンバリーでのキャンプ集会の印象と言えるもので、各楽章には「なつかしき仲間の集い」「子供たちの日」「聖体拝領唱(原語のコンムニオンには親しい交わりという意味もある)」と標題が付けられている。
(無断転載を禁ずる)(C)福本 健