■大阪シンフォニカー交響楽団-楽曲解説DB
M・ナイクルーグ:楽劇「スルー・ロージーズ」
Marc Neikrug: Through Roses
初演:1980年8月21日ロンドン・クイーンエリザベス・ホール
演奏時間:50'
楽器編成:俳優,1Fl,1Ob,1Cl,Vl,Br,Vc,Piano,Perc(Vibe,Nails,Sus Cym,BD,Wind Chimes,SD,Cast,Wood Block,Maracas,Gong,3TomToms,Whip,Highest Tempel Block,HIgh-Hat Cym,Lowest TomToms)
楽劇『スルー・ロージーズ』の作曲者であり、台本も手がけたマーク・ナイクルーグは、1946年ユダヤ人音楽家の両親の元、ニューヨークに生まれる。ナイクルーグは30年近く、名ヴァイオリニストのピンカス・ズッカーマンの伴奏者をつとめる他、作曲家としても国際的に著名で、アカデミー室内管弦楽団やメルボルン音楽祭で活躍する一方、本日の指揮者、大山平一郎の後任として、サンタフェ室内楽フェスティバルの芸術監督を務めている。 
 人類最大の悲劇の一つであるアウシュヴィッツ強制収容所の出来事を音楽家として後世に伝えることは、ナイクルーグの大きな使命であった。彼の代表作となった『スルー・ロージーズ』は、俳優1名、指揮者、そして8名の演奏者で演じられる楽劇で、アウシュヴィッツから生還した老ヴァイオリニストが「スルー・ロージーズ=バラの茂みの間から」目撃した悲劇が語られる。作品は1980年ロンドンで初演され、既に11カ国語に翻訳され、世界中で数百回以上再演されている。
(無断転載を禁ずる)(C)佐々木 修

<あらすじ>
アウシュヴィッツの強制収容所。兵舎の庭のバラの茂みから、人々がガス室へと行進させられているのを見続ける毎日。ユダヤ人ヴァイオリニストの彼はナチス将校たちのためのパーティーでヴァイオリンを弾かされていた・・・。
強制収容所での悪夢のような日々を生き延びて40年を経た今、恐ろしい記憶と幻影に打ちのめされ、自らの魂の囚われ人として、残された最後の時間を、彼はアメリカの、とある老人のための施設で送っている。あのバラの茂みから、わが妻の死を目撃してしまった彼は・・・。


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