■大阪シンフォニカー交響楽団-楽曲解説DB
ベートーヴェン:序曲『献堂式』op.124
Ludwig van Beethoven: "Die Weihe des Hauses" Overture,Op.124
(Consecration of the House)
初演:1822年10月3日、ウィーンのヨーゼフシュタット劇場のこけら落とし
演奏時間:12'
2Fl,2Ob,2Cl,2Fg,4Hr,2Tp,3Tb,Tim,Str
序曲「献堂式」に与えられた作品番号は124である。作品123が畢竟の大作「荘厳ミサ曲」で、作品125は云わずと知れた交響曲第9番。ベートーヴェン(1770-1827)の管弦楽創作でも重要な一連の序曲の最後を飾るこの10分ほどの小品に、両大作のエッセンスが注ぎ込まれても不思議はない。 1822年10月3日、ベートーヴェンが住むヴィーンのヨーゼフシュタット劇場がこけらを落とす。ミサ曲に専念している作曲家は依頼された新作祝祭劇が間に合わず、10年前の旧作「アテネの廃墟」を改訂再上演することになる。序曲も別物とされた。 ハ長調の和音が力強く鳴ってマエストーソの荘厳な旋律へと続く序は、調性といい構成といい旧作序曲「プロメテウスの創造物」の導入部分と瓜二つ。が、テンポの速いト長調主題を歌い気分を整えたところから、かつてあれほど拘ったソナタ形式には向かわず、アレグロ・コン・ブリオで巨大な二重フーガへと雪崩れ込むのだ。息抜きのようにホモフォニックな展開も挟み込みつつ、フーガが音で堂を築き、ティンパニーが連打される祝祭の雰囲気に終わる。ミサ曲や第9交響曲、さらには作品110のピアノソナタで見せたフーガ作家としての腕が存分に披露される。作品130終楽章の「大フーガ」で頂点を極める晩年ベートーヴェン様式の典型例だ。
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