■大阪シンフォニカー交響楽団-楽曲解説DB
ブラームス:悲劇的序曲 op.81
Johannes Brahms: Tragische Ouverture
作曲年代:1880年
初演:1880年12月26日、ウィーンフィル第4回演奏会、ハンス・リヒター指揮
演奏時間:13'
楽器編成:1Pic,2Fl,2Ob,2Cl,2Fg,4Hr,2Tp,3Tb,Tub,Tim,Str
《悲劇的序曲 op.81》はブラームス(1833-1897)が、クララ・シューマンに献呈した曲で、1880年、第2番と第3番のシンフォニーの間に書かれました。
普通序曲と言えば、オペラや音楽劇の導入として作られ、その劇内容や雰囲気を凝縮して提示する音楽のことを言いますが、19世紀になるとそのような性格を担いつつ、独立した楽曲として書かれるものも現れてきました。たとえば、同じ年にブラームスが作曲した《大学祝典序曲》はそのような音楽です。そしてこの《悲劇的序曲》もおそらくそういった作品だろうと思われます。ただ、この曲についてはゲーテの〈ファウスト〉上演のための序曲ではないかという説もあり、また成立過程についても様々議論されてきています。
さて、ブラームスはこの序曲を「泣く序曲」と言っていたと伝えられていますが、彼がどのような意味でそう言ったかは不明なものの、この曲に現れる、彼の交響曲などでも聞こえる重い足どりや厚い響き、美しくも暗鬱な歌はそのような感情の表現を目指していると確かに感じられるのです。
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ブラームス(1833〜1897)がベートーヴェンを範としていたことは広く知られるが、この先輩作曲家の「エグモント」や「コリオラン」といった序曲を目指して作曲したとされるのが、この「悲劇的序曲」である。ブラームスの有名な2曲の序曲、つまりこの「悲劇的序曲」と「大学祝典序曲」は1880年に前後して完成されたが、「悲劇的序曲」は10年以上も前にスケッチが開始されており、熟考を重ねて書き上げられている。タイトルにも示されるように、明るく壮麗な「大学祝典序曲」とは対照的に悲劇的な感情が盛り込まれた音楽で、何か具体的な人間感情を描いているように思われるが、その内容は明らかにされていない。完成の年の12月にウィーンで、ハンス・リヒター指揮ウィーン・フィルによって初演されたこの曲は、アレグロ・ノン・トロッポ、ニ短調、2/2拍子のソナタ形式によっている。
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