■大阪シンフォニカー交響楽団-楽曲解説DB
ブラームス:ピアノ協奏曲第2番変ロ長調作品83
Johannes Brahms:Concerto for Piano and Orchestra No.2 in B flat major,Op.83
作曲年代:1878年-1881年
初演:1881年11月9日、ブダペスト、アレクサンダー・エルケル指揮、作曲者自身の独奏。
演奏時間:16',9',12',9',(46')
楽器編成:Solo-Pf,2Fl,2Ob,2Cl,2Fg,4Hr,2Tp,Tim,Str
ブラームス(1833-97)が1878-81年にかけて当時の名人芸的なピアノ協奏曲ではなく、独奏ピアノとオーケストラの交響曲という新しい発想で「ピアノ協奏曲第2番」を完成した。その緻密な書法で書き上げられた長大な協奏曲は交響曲と同じく4楽章で構成され、熟達したオーケストレーションの響き、強いエネルギッシュな独奏ピアノなど、ブラームス固有のロマンチシズムを浮き彫りにする。この協奏曲は1881年11月9日ブダペストでブラームスの独奏ピアノ、エルケル指揮ブダペスト・フィルハーモニーによって初演された。
第1楽章 アレグロ・ノン・トロッポ 変ロ長調 4/4拍子 曲は短い序奏と第1主題、第2主題の提示部、主題の展開部、再現部という大きい枠組みのソナタ形式で構成され、ホルンの深い調べで曲が始まり二つの主題が示される。ベートーヴェン「ヴァイオリン協奏曲」の主題を感じさせる第1主題、ニ短調の美しい抒情的な第2主題を軸に、素速く頻繁な気分転換、長短の和声的な効果、バラード的な特徴、内的感情と力強さの結合など、独奏ピアノとオーケストラによるブラームス独特の交響曲的な展開で力強く楽章を閉じる。
第2楽章 アレグロ アパッショナート ニ短調 3/4拍子 ブラームスは第1楽章とアンダンテの間に力強い熱烈な性格を持つスケルツォ的な音楽を取り入れた。管楽器で始まるニ短調の第1主題、弦楽器が提示するイ短調の副主題をもつ主部とこの二つの主題の巧みな独奏ピアノの技巧的変奏で展開される中間部によって構成された複合三部形式のスケルツォ的な楽章。
第3楽章 アンダンテ 変ロ長調 6/4拍子 独奏チェロが奏でる主題は、後年ブラームスが歌曲「わが眼差しはますます浅く」(作品105-2)に転用した美しい旋律。中間部では冒頭楽章の主題動機に続いて嬰ヘ長調でクラリネットが「死の願い」(作品86-6)の旋律を静かに奏でる。そのあと独奏チェロの主題が再現し、アンダンテの調べを閉じる。
第4楽章 アレグレット・グラツィオーソ 変ロ長調 2/4拍子 ロンドの要素をもつソナタ形式。軽快な第1主題にラプソディ的な動機と優美な動機が伴う。続いて、喜びに満ちた第2主題が提示され、二つの主題がエピソードを挿んでブラームス独特の魅力的な和声とリズム的変奏によって展開され、独奏ピアノとオーケストラの全奏で力強く曲を結ぶ。
(c)中原昭哉(無断転載を禁ずる)

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