■大阪シンフォニカー交響楽団-楽曲解説DB
ブラームス:交響曲第4番ホ短調〜楽曲解説DB
Johannes Brahms: Symphony No.4 in e minor,Op.98
作曲年代:1884年夏-1885年夏
初演:1885年12月25日、マイニンゲン宮廷劇場、作曲者自身の指揮
演奏時間:12',11',6',10',(39')
楽器編成:2Fl(Pic),2Ob,2Cl,2Fg,K-Fg,4Hr,2Tp,3Tb,Trgl,Tim,Str
52歳の時に作曲されたこの最後の交響曲はまさに“ブラームス”と言える。古典様式への傾注は、教会旋法やバッハ以来すたれていたシャコンヌへと結実する。また、内面性においても、憂愁、孤独、鬱々たる熱情が最も深く厳しい形で表現されている。温故知新と深い内省。現代に生きる我々がどこかに置き忘れてしまったものを教えてくれる傑作だ。1884年夏に第2楽章から着手され、翌年第3楽章を書き上げて完成した。1885年12月25日、マイニンゲンの領主公宮廷劇場の宮廷楽団第3回予約演奏会で、ブラームスの指揮によって初演された。
第1楽章 アレグロ・ノン・トロッポ ホ短調 2/2拍子 ソナタ形式 ヴァイオリンが切々と訴えるように第1主題を歌い始める。第2主題は強靱でパッショネイトに現れる。展開部は憂愁と内的燃焼がせめぎあい、大きな起伏で思いの丈が吐露される。
第2楽章 アンダンテ・モデラート ホ長調 6/8拍子 展開部を欠くソナタ形式 フリギア旋法という古い教会旋法が、長調ながらひなびた暗さを感じさせる。寂寥の色彩が細密にうつろいたゆたうのが魅力的である。
第3楽章 アレグロ・ジョコーソ ハ長調 2/4拍子 ソナタ形式 一種のスケルツォ。熱狂を叩きつける第1主題。なぐさめとも寂しさともとれる第2主題。熱狂が孤独を際立たせる。トライアングルの響きが印象的。
第4楽章 アレグロ・エネルジコ・エ・パッショナート ホ短調 3/4拍子 シャコンヌ 8小節の主題と31の変奏からなるが、ソナタ形式に見立てることもできる。巧緻を極めた書法と内面性が見事に結実した完成度の高さ。鬱々と燃焼する熱情のうねりは、強靱な意志力に貫かれて雄弁にして感動的である。
(C)諏訪節生(無断転載を禁ずる)

PC-index
Mobile-HOME