■大阪シンフォニカー交響楽団-楽曲解説DB
ドヴォルザーク:交響曲 第9番 ホ短調「新世界より」
Antonin Dvorak: Symphony No.9 in E minor,Op.95 "From the New World"
初演:1893年12月16日、ニューヨーク・フィルハーモニック協会管弦楽団
演奏時間:8',12',8',12',(40')
楽器編成:2Fl,2Ob(EH),2Cl,2Fg,4Hr,2Tp,3Tb,Tub,Tim,1perc(Cym,Trgl),Str
さて、プログラムの最後は、オーケストラ・ファンなら知らない人は無い程有名な、ドヴォルザークの最後の交響曲、「新世界より」である。功成り名を遂げたドヴォルザークは、1892年、51才のとき、アメリカ、ニューヨークに新設されたナショナル音楽院の校長として招かれ渡米する。しかし、ドヴォルザークは、新世界の近代的大都会がどうしても好きになれず、たちまちホームシックにかかり、一期3年で早々に帰国する。この3年間はそのように彼にとって決して楽しい期間では無く望郷の念にかられた焦心の期間だったが、創作の上からは数多くの名曲を産んだ重要な期間となった。それは、ドヴォルザークがこの地で、黒人のニグロ・スピリチャル(黒人霊歌)に興味をもち、その要素を独自の方法で自身の音楽に取り入れたことによる。アメリカの黒人は、ヨーロッパ人が奴隷としてアフリカの各地から輸入したもので、アメリカの土着の民族では無い。これらの黒人の、特別な生活環境から生まれた音楽は独特のもので、ジャズの起源ともなるが、宗教と結びついた黒人霊歌は、当時アメリカ人にも余り知られていなかったという。ドヴォルザークは、この黒人霊歌の五音音階や、切分法と、故国ボヘミアや特にハンガリーに影響を与えているマジャール民族音楽との類似性に興味をもち、みずからの音楽に融合させることを試みたのであった。これによって従来のドヴォルザークの音楽は、さらに独自の深みを増し、豊かなものとなったのである。この新世界交響曲は、そういったドヴォルザークの創作の頂点をなす作品として広く知られているのである。
全曲は次の4楽章より成る。
第1楽章 アダージォ―アレグロ・モルト
第2楽章 ラールゴ
第3楽章 モルト・ヴィヴァーチェ
第4楽章 アレグロ・コン・フォコ
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