■大阪シンフォニカー交響楽団-楽曲解説DB
ラロ:スペイン交響曲
Edouard Lalo: Symphonie espagnole
初演:1875年2月7日、コンセール・ポピューレ、サラサーテの独奏
演奏時間:8',4',6,7',8',(33')
楽器編成:Solo-Vl,2Fl,1Pic,2OB,2Cl,2Fg,4Hr,2Tp,3Tb,Tim,2perc(SD,Trgl),Hp,Str
エドゥアール・ラロ(1823〜1892)はフランスの作曲家ではあるが、スペインの血を引いて生まれた。パリ国立高等音楽院でヴァイオリンと作曲を学び、歌曲や室内楽曲などを発表したが当初なかなか認められることはなかった。1855年からは弦楽四重奏団のヴィオラ奏者として活動し、作曲活動を再開したのはそれから約10年後、67年に歌劇《フィエスク》がテアトル・リリック・コンクール第3位に入賞、ようやく作曲家としての第一歩を踏み出したのである。
そして1872年の「ヴァイオリン協奏曲第1番」に続き、翌年発表したこの「スペイン交響曲」の大成功によって、ラロは作曲家として不動の地位を得ることができた。交響曲という標題を付けられてはいるが実質はヴァイオリン協奏曲であり、ラロは他にも「ノルウェー幻想曲」、「ロシア協奏曲」というヴァイオリンとオーケストラのための作品を書いている。いずれも異国趣味を前面に押し出した作品であり、濃厚な民族情緒が満ち溢れている。「第1番」とともに、友人でもあったサラサーテによって初演され、献呈された。
第1楽章 アレグロ・ノン・トロッポ ニ短調 2/2拍子 ソナタ形式 極めて抒情的な主題と煌びやかなオーケストレーションによる華々しい楽章。
第2楽章 スケルツァンド アレグロ・モルト ト長調 3/8拍子 三部形式 民謡風な主題と、メランコリックな情感に彩られている。
第3楽章 インテルメッツォ アレグレット・ノン・トロッポ イ短調 2/4拍子 三部形式 三連符を含んだ強烈なスペイン情緒が湛えられている。初演からしばらくは割愛されていた。
第4楽章 アンダンテ 二短調 3/4拍子 三部形式 重厚な序奏に続き、感傷的な主題が独奏ヴァイオリンによって演奏される。
第5楽章 ロンド アレグロ 二長調 6/8拍子 独奏ヴァイオリンの華麗な技巧が印象的な楽章で、壮麗に全曲を閉じる。
(無断転載を禁ずる)(C)真嶋雄大 (音楽評論家)