■大阪シンフォニカー交響楽団-楽曲解説DB
芥川也寸志:トリプティーク [弦楽のための三楽章]
Yashushi Akutagawa: Triptyque for Strings
芥川也寸志(1925-89)は戦前の日本近代文学を代表する芥川龍之介の三男で、東京音楽学校(現東京芸大)を卒業し、團伊玖磨、黛敏郎と「3人の会」を作り、戦後日本の現代音楽をリードした作曲家です。ショスタコーヴィチやプロコフィエフなど、20世紀のロシアを代表する作曲家をモデルに、西欧音楽の模倣を超えて民族的な音感の世界を追及し、まだ国交のなかったソ連入りに成功して、ショスタコーヴィチやハチャトゥリアンに会い、勤労者の草の根運動だった労音を支持して「森の歌」を指揮するなど、民衆に密着した音楽をモットーに活躍しました。   「トリプティーク」というのは3面一組の絵画のことで、芥川が愛聴したポーランド生まれの作曲家タンスマン(1897-1986)の弦楽合奏曲「トリプティーク」(1930)の題名を慣用して、3つの楽章を3面の絵画として捉えています。N響の指揮者だったクルト・ヴェスの依頼で1953年に作曲、同年12月にヴェスの指揮するニューヨーク・フィルがカーネギー・ホールで初演しました。第1楽章(アレグロ)は3部形式。第2楽章(アンダンテ)は「子守歌」で、娘のために書かれました。3部形式です。第3楽章(プレスト)は祭囃子のようなテーマで始まります。ロンドになっています。
(無断転載を禁ずる)(C)音楽評論家 鴫原 眞一

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