■大阪シンフォニカー交響楽団-楽曲解説DB
尾高尚忠:フルート協奏曲 作品30b
Naotada Odaka: Conceto for Flute(1948)
欧州では第1次大戦後に12音音楽など革新的な技法が出現して、後期ロマン派とせめぎ合い、新たな潮流が渦巻いていた。このような時代のうねりの中で欧州を実地に体験しながらも、終始日本人としての感性を失わずに近代化を推進した作曲家の1人に尾高尚忠(1911−1951)がいる。ウィーンでワインガルトナーらに作曲や指揮法を学び、オーケトラの指揮もとった。帰国後も国内の主要オーケストラを指揮し、東京高等音楽学院(現国立音大)の教壇に立つなど活躍した。戦後の日本音楽界の復興に尽力したが、惜しくも39歳の若さで亡くなった。その業績を記念して「尾高賞」が設けられ、子息の忠明も現在指揮者として活躍している。
この協奏曲はフルート奏者森正(後に指揮者)の依頼で1948年に作曲された。オーケストラのメンバーを増やした大編成版もある。第1楽章アレグロ・コン・スピリート、イ長調、4分の3拍子、2部形式。旋律は冒頭から心地よく、主題は軽快である。第2楽章レント、ニ短調、4分の4拍子、シンメトリックな5部形式、フルートの伸びやかな上昇と下降が印象的。第3楽章モルト・ヴィヴァーチェ、イ長調、4分の4拍子、2部形式。コーダで再現される主題が力強い。
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