■大阪シンフォニカー交響楽団-楽曲解説DB
マーラー:歌曲集「子供の不思議な角笛」
Gustav Mahler: Des Knaben Wunderhorn
演奏時間:6',4',4',2',3',4',3',5',7',4',(42')
独唱:Alto(Bariton),Tenor
楽器編成:3Fl(1.2.Pic),3Ob(1.2.EH),3Cl(1.2.Es),3Fg,4Hr,2Tp,1Tb,1Tub,Tim,4perc(BD,BD/Cym,TT,sus Cym,SD,field Dr,Trgl,Rute),Hp,Str

マーラーの歌曲は、シューベルト、シューマンから続くドイツ・リートの系譜の上でも大きな位置を占める。中でも『角笛』はその多様なイメージと変化に富んだ音楽で異彩を放っている。
 ところで「おとぎ話」と聞けば、ほのぼのとしたメルヘンを連想しないだろうか? だが古代のイソップ以来、童話には怖い話・悲しい話・諷刺・怪談など「ほのぼの」でないものがいくらもある。グロテスクさもファンタジーと無縁ではなかった。『角笛』もそうした色彩の濃い歌曲集である。
 「おとぎ話」らしく、誰が語っているのか判りにくい場面や、行間を想像で埋めないと筋の繋がらない話もあるが、逆にそれが空想を掻き立ててくれよう。ロバへの皮肉でマーラーは何を言いたかったのか?未明に訪れる恋人はこの世の人なのか?「緑の草で蔽われた家」とは?自分のかわりにガチョウに歌ってもらう曲のぐるぐる回る旋律にはどんな情念が?天使がなぜ天国への道を阻むのか?想像力を総動員して聞いてみたい。演奏者がどう解釈しているのかも聞きどころとなろう。
(c)三ヶ尻 正(みかじり ただし・音楽学)(無断転載を禁ずる)

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