■大阪シンフォニカー交響楽団-楽曲解説DB
モーツァルト:ヴァイオリン協奏曲第3番ト長調K.216
Wolfgag Amadeus Mozart: Concerto for Violin and Orchestra No.3 in G major,K.216
演奏時間:9',9',6',(24')
楽器編成:2Fl,2Ob,2Hr,Str

 この協奏曲が作曲された1775年、モーツァルトは19歳を迎えた。「天才も二十歳過ぎればただの人」とはよく言うが、モーツァルトにとっての不幸は、彼自身が真の天才だと強く意識していたことであり、更なる不幸は、ヨーロッパ中の先進的な大都市を巡り帰郷したザルツブルクが、あまりにも彼の才能に無理解であったことだ。モーツァルトはこの年、わずか10ヶ月の間に立て続けに5曲のヴァイオリン協奏曲を作曲した。それは彼自身の独白である。「どうか私の協奏曲を聞いてください。私はこんなにも多様な曲を作曲できます。これまでの協奏曲とは明らかに違う次元の作品だということがわかってもらえますか? 私の心はこんなにも純粋で孤独なのです・・・お願いです、私の才能を認めてください。そして相応しい仕事を下さい。」しかしモーツァルトの願いは叶えられず、2年後には母のアンナ・マリーアと共にパリへ就職旅行に出かけ、その地で母を失う。就職もままならず失意の中帰郷したモーツァルトは、ザルツブルク大司教と大喧嘩の末ウィーンに飛び出し、自由音楽家として最後の10年を過ごす。
第1楽章 アレグロ ト長調 協奏風ソナタ形式。冒頭主題は同年に初演された音楽劇「牧人の王」K.208にも見られる。
第2楽章 アダージョ ニ長調 この楽章では、オーボエの代りにフルートが用いられている。
第3楽章 ロンドー アレグロ ト長調。「ロンドー rondeau」とフランス風に記されていることからもわかるように、この協奏曲全体は当時流行だったフランス・ヴァイオリン音楽の色彩がつよく見られる。
(無断転載を禁ずる)(C)佐々木 修

PC-index
Mobile-HOME