■ラフマニノフ:ピアノ協奏曲第3番ニ短調Op.30
Sergey Rakhamaninov: Concerto for Pino no.3 in d
演奏時間:15',10',14',(39')
楽器編成:2Fl,2Ob,2Cl,2Fg,4Hr,2Tp,3Tb,Tub,Tim,2perc(BD,Cym,sus-Cym,SD),Str

チャイコフスキーをリーダーとするロシアの西欧楽派の流れは、セルゲイ・ラフマニノフ(1873−1943)に確実に受け継がれた。マグマが噴出するような激しさや、うたうような哀愁が楽想を豊かにして、ロシアの風土をほうふつとさせる。チャイコフスキーは彼の才能をいち早く見出し、作品の紹介に尽力した。後に、チャイコフスキーの死を悼んで、ピアノ三重奏曲「偉大な芸術家の思い出」をつくったほどである。
貴族の家に生まれたラフマニノフは、ロシア革命によって誕生したソヴィエト政権をきらい、1918年から米国に永住した。作曲家としてだけでなくピアニストとしても優れ、ヴィルトゥオーソ的な演奏でもてはやされた。生涯にピアノと管弦楽のための作品を5曲つくった。このなかでは1901年に完成したピアノ協奏曲第2番が最も知られているが、1909年に作曲した第3番もよく演奏される。第2番の成功に自信をもち、さらに米国での演奏旅行も温かく迎えられた。その開放感が伸びやかな旋律に込められている。
第1楽章 アレグロ・マ・ノン・タント、ニ短調、4分の4拍子、自由なソナタ形式。第2番をほうふつとさせるような憂いを帯びた弦の響きに始まり、ピアノが軽やかに主題を奏でる。第2楽章 間奏曲、アダージョ、イ長調、4分の3拍子、変奏曲形式の3部形式。緩やかな弦の合奏を縫ってピアノが情熱的にうたう。第3楽章 フィナーレ、アラ・ブレーヴェ、ニ短調、2分の2拍子、ソナタ形式。最初に出てくるピアノはダイナミックで、展開部は華麗である。締めくくりの強奏が印象的。
(無断転載を禁ずる)(C)椨 泰幸

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