■大阪シンフォニカー交響楽団-楽曲解説DB
シベリウス:交響曲第7番ハ長調作品105
Jean Sibelius: Symphony No.7 in C major,Op105
演奏時間:21'(1楽章形式)
楽器編成:2Fl(2Pic),2Ob,2Cl,2Fg,4Hr,3Tp,3Tb,Tim,Str

7番を先に持ってきたのは、一つの楽章だけの作品で、演奏時間も約10分と短いからだろう。あまりにも風変わりな交響曲であるため、これは交響詩であるという人もいる。さらに冒頭の主題が、イ短調の全音階、つまりラシドレミファソラシドレとつづき、最後のミが半音下がって終わるものなので、シベリウスも万策つきて音階を並べて主題にしたのだと悪口をいう人もある。事実、シベリウスはこの曲を1924年ストックホルムで自身の指揮で初演してから5年間に、わずか数曲の小品を書いただけで、1929年から28年の長い沈黙の月日を過ごし、1957年に亡くなった。
  風変わりなため、口当たりは決してよくないが、丹念に聴くと、まず密度の高さに驚く。冒頭の第1主題を取り巻いて、うねるように高揚してゆく楽器群の強音が、一転してゆるやかに流れるかと思うと、いつの間にかスケルツォ風に変化している。それが劇的に激しくなるあたりに、第1主題の断片が見えつ隠れつし、雄大に終結する。
ゆるやかさから急速調へ、やさしさから劇的高まりへ、あらゆる変化を示しながら、それらが強く結びつき、交響曲の四つの楽章の要素が、深いところで融合している。従ってこれは交響詩ではなく、立派な交響曲で、シベリウスの自分に対する内省のきびしさが生んだ珠玉のような名品といえよう。
(無断転載を禁ずる)(C)雑喉 潤(音楽ジャーナリスト)

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