■大阪シンフォニカー交響楽団-楽曲解説DB
リスト:交響詩「前奏曲」S.97
Franz Liszt: Symphonic Poem No.3,Les Preludes
演奏時間:16'
楽器編成:3Fl(2Fl,3rdFl/Pic),2Ob,2Cl,2Fg,4Hr,2Tp,3Tb,Tub,Tim,3perc(SD,Cym,BD),Hp,Str

リスト(1811-1886)は、少年時代からピアノの名手として、全ヨーロッパをまたにかけて活躍したが、1847年2月、キエフでの演奏会のときに、カロリーネ・ザイン=ヴィトゲンシュタイン侯爵夫人と出会い、彼女の進言によって作曲に専念することを決意。1848年2月、ヴァイマル宮廷に常任の楽長として就任した。オーケストレーションの訓練を受けることのなかった彼は、50年代半ば頃までは助手に頼りながらであったが、新しいジャンルの仕事を推し進め、1861年8月までのヴァイマル時代に、彼自身の新しい音楽の理想としての「標題音楽」である交響詩を12曲のほか、ダンテの『神曲』による交響曲、ファウスト交響曲などの作品を書き上げた。本日演奏される交響詩「前奏曲」は、もともとはフランスの詩人オートランの詩による合唱曲《四大元素》の序曲として作曲されたが、のちに1853年から翌年にかけて改訂され、交響詩に作り替えられた。初演は1854年2月に行われ、それまでに彼はフランスの詩人ラマルティーヌの『新瞑想詩集』(1823年)の第15番目の詩を作品に添えて、標題とした。その詩は「われわれの人生は、死によってその最初の音が厳かに奏でられる未知の歌への一連の前奏曲でなくて何であろうか?」と始まるが、この詩自体は曲が出来上がってから添えられたものであり、両者の間に共通するのはただ一つ、田園的な要素と戦いの要素とが密接に結び合わされている点だけであるという、ハンフリー・サールのような見方もある。冒頭に現れる2度下行+4度上行のモティーフをもとに実にさまざまな性格をもったセクションが作り出されてゆく点に、この曲の面白さがあるといえよう。
(c)根岸一美

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