■大阪シンフォニカー交響楽団-楽曲解説DB
スメタナ:歌劇「売られた花嫁」序曲
Smetana: "Bartered Bride" Overture
初演:1892年
演奏時間:11'
楽器編成:2Fl,Pic,2Ob,2Cl,2Fg,4Hr,2Tp,3Tb,Tim,3 perc(Trgl,Cym,BD),Str
 スメタナ(1824-84)はチェコ国民楽派を創始した作曲家で、チェコの自然と伝説を題材にした「わが祖国」(1872-79)のような交響詩によって、チェコ独自の音楽世界を表現することに成功しました。民族性が最もよく現れるオペラも8曲書いていますが、一番有名なのが第2作の「売られた花嫁」(1863-66)です。初演は1866年、スメタナがリーダーシップをとって建設を進めていたプラハの国民劇場のための仮劇場でした。フランス喜歌劇をモデルにした2幕の歌芝居でしたが、1870年に台詞の部分をレチタティーヴォに改訂して現行の3幕ものになりました。
 マジェンカ(ソプラノ)はイェニーク(テノール)と相思相愛の仲でしたが、結婚周旋屋ケツァル(バリトン)が地主ミーハの次男の馬鹿息子との結婚を勧めて、イェニークにも300グルデンでマジェンカを諦めさせます。花嫁は売られたわけですが、テンヤワンヤの末にイェニークこそミーハの先妻との長男で、継母を嫌って出奔していた本人であることが分かり、周旋屋との契約どおり、マジェンカはミーハの息子とめでたく結ばれます。
 序曲(ヴィヴァチッシモ)は青春喜劇らしい賑々しい音楽で、祝婚ドラマのムードをソナタ形式にまとめています。導入部のにぎやかなメロディーが第2幕の終曲に現れる以外は全く別の材料で、序曲が予告編のように先行して作曲された経緯が読みとれます。
(無断転載を禁ずる)(C)鴫原 眞一

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