シェイクスピア生誕450年記念【ジュリアス・シーザー】
≪自然・人生・愛~マーラーとそのライヴァルたち②≫
2014年12月15日(月)19時00分開演
今年の5月にウィーンフィルがなんと3日連続でフランツ・シュミットの交響曲第2番を演奏しました。「ウィーンフィルの実演でシュミットを聴いてみたい」という熱心な聴衆が楽友協会に集結したのは言うまでもありません。2日続けて聴きに行った私自身も、もっと定期的に演奏されればきっとシュミットの良さがより多くの人に伝わるはず、という思いを強くしました。
今回採り上げるのは交響曲第1番。この曲は1900年12月16日〈ベートーヴェンの130回目の誕生日〉に際し、満場一致で楽友協会主催のベートーヴェン作曲賞を受賞し、シュミットが作曲家としての地位を確立することになった記念すべき作品です。形式的にはブラームスをお手本にしつつ、シュミットの偏愛したオルガンの響きが備わった感動的なフィナーレをもつ、とても25歳の若者が書いた曲とは思えない立派な交響曲です。
シュミットの1番と対比するように二つの対照的な作品を前後に並べました。大阪交響楽団ではすでにおなじみハンス・ロットの「ジュリアス・シーザー」への前奏曲は再演です。対するメインは重鎮ブラームスの傑作「ピアノ協奏曲第2番」です。世紀末ウィーンの交響音楽の世界の豊かさをお楽しみください!
大阪交響楽団 常任指揮者 寺岡清高